尾道③
2018年 02月 02日
車を走らせ神勝禅寺。
寺務所を見た瞬間、既視感にふたりして
「あ」と声をあげる。
去年の夏に行ったどんぐり美術館と似ている!
と思ったら、同じ藤森氏照信氏の設計。
ここへは「洸庭」だけを観に来た予定が、
広い境内には見所も点在。
白隠コレクション。
http://szmg.jp/explore/collection/
展示中の達磨の絵も、
年代やタイトルなんてついてなくて
Don't Think! Feeeeeeeeeeeeeel!!
の世界。
ほとんど人がおらず、とても贅沢。
贅沢すぎる。
境内の広さやアップダウンも
いい運動に。
メインの洸庭へ。
建物自体の存在感にあっとうされる。
下世話な話、いったいいくらかかったんだ、、、と思う。
若い作家にこれだけの作品を任せてしまう常石の財力。
王様がパトロンとなり文化が繁栄してきた
歴史に思いを馳せたりする。
【 洸庭(こうてい)/ KOHTEI 】
- 禅寺である神勝寺の境内に建つアートパビリオン「洸庭」。
伝統的なこけら葺きを応用し、全体を木材で柔らかく包んだ舟型の建物が、石のランドスケープの上に浮かぶ。
物質感のある石の海を抜け、ゆるやかなスロープを上がり、小さな入り口から舟のなかへ入ると、
暗がりの奥には海原が広がり、静かに波立っている。波間には、かすかな光が反射している。
長野の善光寺のお戒壇めぐりのような暗さ。
真っ暗闇の中、ベンチに腰掛る。
かすかに波立つ水面とかすかに反射する光、
ざわめきのような足音のような音。
おそらく多くの人が感じるのだとおもうけれど、これは胎内の景色のよう。
波が大きくなったり、色が変化していったり、
だんだんと本当に自分の眼で見ているのか、
脳に映し出された映像なのかわからなくなってくる感覚。
腰掛けたお尻とベンチの接点だけが現実との接点のように思えてくる。
ヨガの瞑想にも似ている。
最後は三途の川のこちらと向こうをみているような感じもしてきて、
なるほど、生も死もその間に存在するのは水なのか、、、と
考えたりもする。
この作品は賛否(好き嫌い)あるようで、私たちの回(30分完全入れ替え)でも
すぐに途中退室した方がいた。
洸庭を出た後に、オットとこんなことを話したりしつつ、
実は、あの中にずっといて光のサインをずっと見てきた人にだけ、
あとに何かのワードがきっかけでスイッチが入り、
丘に向って上りだすのでは、
サブリミナルで何らかのメッセージを受け取っているのでは、
と、だんだん話が脱線。